【制度を正しく使う】#7119・#8000・Q助のちがいと“自治体差”の実務ガイド(全国対応の見取り図)ー伊藤憲和
【制度を正しく使う】#7119・#8000・Q助のちがいと“自治体差”の実務ガイド(全国対応の見取り図)ー伊藤憲和
この記事の狙い
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「病院へ行く?救急車を呼ぶ?」で迷う人を制度の仕組みで支える。
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目的/限界/来歴と**自治体差(番号・時間・料金・代替番号)**を整理し、誤解を減らす。
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読み終えたら**自分の地域で“今すぐ使える番号”**が分かる状態にする。
作成:伊藤憲和 / Norikazu Ito
まず結論(最短の使い分け)
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#7119(救急安心センター事業):電話で医師・看護師らが24時間対応(多くの地域)。「救急車か・受診か・どこへ行くか」の助言と医療機関案内。必要ならその場で119出場につなぐ運用もある。相談料は無料だが通話料は自己負担(地域によりフリーダイヤル併設あり)。(防災科学技術研究所)
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#8000(子ども医療電話相談):各都道府県が実施。夜間中心で看護師等が小児の相談に対応。実施時間は県ごとに異なる(厚労省ページの一覧で確認)。(厚生労働省)
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Q助(全国版救急受診ガイド/アプリ):質問に答えるだけで緊急度を判定。東京版救急受診ガイドをもとに消防庁の緊急度判定プロトコルで作成。Web版/アプリ版があり、いつでも誰でも使える。(防災科学技術研究所)
重要:緊急の生命危機(呼吸困難・意識障害・激しい胸痛 等)は迷わず119。#7119とQ助は判断の補助です。(防災科学技術研究所
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仕組みと来歴(なぜこうなっている?)
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Q助の設計思想:東京消防庁の「東京版救急受診ガイド」を基に、消防庁の緊急度判定プロトコルが整備(最新版ver.3)。家庭の自己判断/電話相談/119指令/救急現場まで一貫して使えるよう設計。(防災科学技術研究所)
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#7119の目的:不搬送を増やすためではなく、本当に重い傷病者へ資源を優先配分するための仕組み。過小判定の懸念は常にあり、継続的な検証と改善が必要と明記されている(消防庁 検討会報告書)。(防災科学技術研究所)
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全国展開の現状:消防庁は導入マニュアル・財政措置・アドバイザー派遣で普及を後押し。最新(令和7年7月)版の実施団体一覧が公開され、受付時間や運営体制の実態が見える。(防災科学技術研究所)
自治体差の“具体例”——ここが違う
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入口番号・代替番号
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東京:#7119(24時間/年中無休)。23区 03-3212-2323、 多摩 042-521-2323でも接続可。(東京交通局辞書)
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大阪:#7119 または 06-6582-7119。相談料は無料/通話料は自己負担。(大阪市公式ウェブサイト)
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名古屋:#7119(繋がりにくい時は 052-951-7119)。(名古屋市公式ウェブサイト)
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神奈川:#7119(042地域の固定電話は直通:045-232-7119/045-523-7119)。(神奈川県公式サイト)
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愛媛:0120-79-7119(フリーダイヤル)を運用。携帯キャリアやIP電話の条件で通話料が変わるため、県が通話無料の番号を整備。ダイヤル回線は不可で有料の代替番号も案内。(愛媛県公式サイト)
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運用時間:多くは24時間365日だが、#8000は県により時間帯が異なる(例:夜間のみ)。必ず厚労省の一覧で確認。(厚生労働省)
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通話料:相談料は無料/通話料は利用者負担が基本。フリーダイヤル導入で無料化する自治体も。(大阪市公式ウェブサイト)
よくある誤解を正す(“損”しないための整頓)
| 誤解 | 実際 |
|---|---|
| #7119に電話すると救急車は呼べない | 緊急性があれば出場につなぐ運用(自治体の体制で異なるが、大阪市は明示)。(大阪市公式ウェブサイト) |
| #7119と#8000は同じ | 対象と時間が違う。#7119=全年齢の救急相談、#8000=小児向けで時間帯が限定。(防災科学技術研究所) |
| Q助は“受診不要”を決めてくれるアプリ | 判断の補助。緊急なら119を促す仕組み。東京版→消防庁プロトコルに基づく。(防災科学技術研究所) |
| “#”が押せない電話でも使える? | **使えない回線(ダイヤル式・一部IP)**がある。各自治体の直通番号を控えておく。(神奈川県公式サイト) |
今日からできる“最小の実務”
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自分の地域の番号リストを作る(コピペOK)
【救急相談メモ(自治体名:__)】
#7119:__(24h/年中無休か?:__)
直通番号:__(例:03-3212-2323/06-6582-7119/052-951-7119 等)
#8000(子ども):__(例:19:00–翌8:00 等、都道府県の時間)
Q助(Web版):消防庁公式ページをブックマーク
注意:ダイヤル回線・一部IPは#が使えない→直通番号へ
貼付場所:冷蔵庫/スマホの連絡先(緊急)/学校・職場
(直通番号や時間帯は各自治体公式ページで必ず確認:東京・大阪・名古屋・神奈川・愛媛の公式例を本文に引用)(東京交通局辞書)
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Q助を“ホーム画面に置く”:迷いを30秒で整理できるように。Web版の利用規約に**作成根拠(東京版→消防庁プロトコル)**が明記。(防災科学技術研究所)
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家族ルール:「赤信号(息が苦しい/意識がおかしい/激痛)→119」「迷い→#7119」「子ども夜間→#8000+Q助」。冷蔵庫に貼る。(防災科学技術研究所)
制度の“限界”と安全の線引き
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#7119/#8000は医療行為ではない(電話助言)。最終判断は本人・保護者で、緊急時は119が最優先。(神奈川県公式サイト)
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過小判定はゼロにできない。消防庁の検討会報告書でも継続的検証の必要性が明示。迷いが赤信号に触れたら即119。(防災科学技術研究所)
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通話接続の制約(回線混雑・#が使えない回線など)があり得る。直通番号の控えが実務上の保険。(大阪市公式ウェブサイト)
公式リンク(一次資料)
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消防庁:救急安心センター事業(#7119)案内/Q助(全国版救急受診ガイド)/緊急度判定プロトコルver.3。(防災科学技術研究所)
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実施団体一覧(最新:令和7年7月):各地域の運用実態。(防災科学技術研究所)
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#8000(厚生労働省):都道府県別の実施時間・電話番号。(厚生労働省)
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地域の公式例:東京(24h・直通番号)/大阪(119出場に連携・料金注記)/名古屋(代替番号)/神奈川(地域別の接続条件・直通番号)/愛媛(0120導入)。(東京交通局辞書)
更新ポリシー(追記方式)
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改定が出たら追記:実施時間や番号、プロトコル改訂(例:ver.4)など**“どこが・なぜ・どう変わるか”**を本文末尾に記録。
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自治体差の最新化:消防庁の「実施団体一覧(最新版)」と各自治体公式を毎年点検。(防災科学技術研究所)
免責と緊急時対応
本記事は一般情報です。呼吸困難・意識障害・激しい胸痛/頭痛・けいれん・大量出血など緊急のサインは直ちに119。迷いは**#7119**、小児夜間は**#8000**、セルフチェックはQ助を使ってください。個別状況は医療専門職へ。
作成:伊藤憲和 / Norikazu Ito
https://ameblo.jp/itounorikazu/
https://itounorikazu.blogspot.com/
https://www.docswell.com/user/1457070056
https://www.docswell.com/s/1457070056/5X6VNN-itounorikazu_med_nousotchuu_firstaid_2025-10-23-051532
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